TwitchがAV1コーデックで1440p120FPS動画のテスト中。E-Sportなどの配信でさらに画質が良くなる見込み

AV1_Logoその他

TwitchがAV1コーデック採用

TwitchがAV1コーデックを採用し、より高画質で、さらに通信帯域も抑えていくという記事は数年前に見かけていたが、その後音沙汰はあまりなかった記憶。
しかし、NVIDIAのRTX3000シリーズの発表と同時に以下の記事を公開した。

GeForce RTX 30 Series GPUs: Ushering In A New Era of Video Content With AV1 Decode
NVIDIA unlocks the next generation of video streaming with high-quality AV1 streaming.

記事の中身はRTX3000シリーズがAV1のハードウェアデコードに対応するという記事であるが、Twitchに関して重要なことが記載されているのが以下の内容である。

We are working with Twitch on the next generation of game streaming. AV1 will enable Twitch viewers to watch at up to 1440p 120 FPS at 8mbps; a feasible bitrate that can reach most home-broadband and 5G users.

NVIDIAはTwitchと協力して次世代ゲーム配信に取り込んでおり、AV1コーデックにより、Twitch視聴者は8mbpsで最大1440p 120FPSで視聴できるようになるといった内容である。

TwitchでAV1コーデックの1440p120FPS動画が見つかる

調べ物をしている際にたまたまRedditで見つけた記事が以下である。

Twitch AV1 Test Stream 1440p120 from AV1

記事の内容としては、冒頭の内容と同じであるが、TwitchでAV1エンコードした動画のURLが記載されている。
リンク先のTwitchを踏むと、右下にある歯車からビデオ品質を選択すると以下のようになっていることがわかるであろう。

Twitch_AV1

非力なCPUを搭載したPCでは負荷がかかりまくってカクカクになる可能性があるので注意が必要である。
さらに60Hzモニターだと120FPSのこの動画でさえ、60Hzでしか再生されない点にも注意してほしい。
要するに強いPCとモニターでなければ、この動画の持ち味を活かせないということである。
あとブラウザもChromeの最新版を用いるように。

そもそもAV1とは(おまけ)

現在使用されているデフォルトのビデオコーデックはH264であるが、この規格は10数年前に制定されて未だに使われ続けているかなり古い規格である。
H264の後継としてH265が制定されたが、ライセンスのごたごたのせいでWebサービスとしては利用されなかったという歴史がある。あーもうめちゃくちゃだよ。
このライセンス問題を解決するために登場したのがAV1である。
自分は専門家でもないので、技術的な詳しい話はWikipediaに任せるが、簡単に言えば、旧来のビデオコーデックよりも動画の容量を抑えながらさらに高画質になるというロイヤリティーフリーのビデオコーデックである。

AV1 - Wikipedia

ロイヤリティーフリーというのはWebサービスを行う企業にとってはかなり魅力的であり、今現在ではYoutubeやNetflixなどの世界規模の大企業が続々と採用し、積極的にAV1コーデックを用いている。
さらに、通信帯域も減らせるのでコストを抑えられるということで、今後もますますAV1が使われるということは疑いの余地のない事実である。

しかし、こんなに魅力的であるのにまだまだ普及には時間がかかる。それはなぜであろうか。
その理由としては、ハードウェアデコーダーの普及にはまだまだ時間がかかるからというのが一つ上げられる。

ハードウェアデコードとは、圧縮・符号化された動画や音声などのデータを専用のハードウェアで復号し、再生すること。そのようなハードウェアを「ハードウェアデコーダ」(hardware decoder)という。

簡単に言うと、ハードウェアデコーダーが非搭載の端末ではAV1コーデックの再生はかなり負荷のかかる作業であり、非力なスマホなどではまともに再生もできないことになるであろう。
専用のハードウェアデコーダーがあれば、基本的にはスムーズに再生ができると考えても良いであろう。

ブラウザやOS、ハードウェア会社それぞれが完全に対応しなければ、AV1コーデックで配信しても効果は薄いということである。
ブラウザの対応状況は以下のサイトで確認できる。

Can I use... Support tables for HTML5, CSS3, etc
"Can I use" provides up-to-date browser support tables for support of front-end web technologies on desktop and mobile web browsers.

ブラウザとしてはPC版Chrome、Edge、FirefoxがAV1に対応しているが、スマホブラウザでは現段階では再生すらできない状況である。
ハードウェアデコーダーに至っては、冒頭に記載しているようにRTX3000シリーズがようやくハードウェアデコーダーに対応した段階である。
グラフィックボードなんて庶民は搭載することなどほとんどないので、実質ハードウェアデコーダーの普及率は皆無のようなものである。
しかし、Intelやスマホチップ会社がAV1に対応するなどという声明を出していたので、普及するまでしばらく待とう。

※追記
IntelはTigerLake世代からAV1デコードに対応することがわかった。

Leaked slides confirm Tiger Lake-U Gen12 Xe's 2x graphics boost over Ice Lake, a new FIVR implementation, and HW-accelerated 12-bit HEVC/VP9 encode-decode
Leaked slides pertaining to the multimedia capabilities of Tiger Lake-U's Gen 12 Xe GPU confirm the 2x graphics improvement we reported earlier in comparison wi...

RX6000シリーズもAV1デコードに対応することがわかった。

AV1 Hardware Accelerated Video on Windows 10
This fall, Microsoft’s hardware partners are rolling out hardware accelerated AV1 video support on new Windows 10 systems with the latest GPUs. With video consu...

Apple A14 BionicからAV1デコードに対応することがわかった。
それについて書いた記事は以下から。

Apple A14 BionicチップからAV1デコードに対応!アプリが対応していれば通信量を減らすことができる予定!
Apple A14 BionicチップからAV1デコードに対応 タイトル記事そのままで終わる内容。以下のサイトからA14 BionicチップがAV1デコードに対応することが判明した。 A14 Bionicチップを積んだスマートフ...
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